ヤフオクでまとめ買いしたパックの中に、小判切手が何種類かあったが、そのうちU小判2銭切手が20枚程度あったので、体系的に分類できないか調べてみた。一般的なコレクションは額面や図案ごとに分類するところを、ビジュアル日専 小判・菊切手編では用紙の違い、目打ちピッチ、色調などで分類されている事がわかったので、早速買ってみた。
ビジュアル日専 小判・菊切手編によると、U小判2銭切手の用紙の種類は木綿紙、ワラ紙、中期白紙、後期普通紙、最後期普通紙の5種類。目打ちピッチは8 1/2~13まで様々、驚くことに複合目打ちという縦横異なる目打ちピッチのものがある。色調は11種類。これに加えて、初期印刷、中期印刷、後期印刷、最後期印刷という概念まであった。
手元にあるU小判2銭切手は全て使用済みで、葉書・封筒から剥がした際の脱色、経年劣化による退色などがあると思われるが、それを差し置いても下の写真のように何色かあるように見えるので、ビジュアル日専 小判・菊切手編と見比べるも、カタログにある11種類の色の違いが微妙すぎるのと、脱色・退色の影響により本物の色がわかりにくいことから、全くわからず…いきなり11色の色で分類するのは難しすぎる…

試行錯誤を繰り返したところ、11種類の色の違いをさらに細かく分類でき、初期印刷は2種類、中期印刷は3種類、後期印刷は4種類、最後期印刷は2種類と別れていた。つまり、手持ちの切手がいつ頃印刷されたのかが分かれば、色の違いをもう少し分けやすくなることがわかった。では、どうやって印刷時期を特定する??
もしかしたら消印から印刷時期、特に初期のものは特定できるかもと思い、再び手持ちの切手を眺めるも、消印に記された年がわかる切手が少ないことと、いわゆる初期印刷とされる時期の年の消印がないことからあえなく挫折…
さらに、ビジュアル日専 小判・菊切手編を読み進めていくと、印刷時期と用紙の種類に相関があり、初期印刷は木綿紙とワラ紙、中期印刷はワラ紙と中期白紙と後期普通紙、後期印刷は後期普通紙と最後期普通紙、最後期印刷は最後期普通紙が使われていることがわかった。というわけで早速、用紙の特定に挑戦。
手持ちの写真の裏側を見るも、違いが全くわからず。ビジュアル日専 小判・菊切手編にはそれぞれの用紙の特徴が多少書かれているが、木綿、ワラなどの材質は全く見えず。かろうじて縦斑点っぽいことがわかるものもあるが、それがいったいどの用紙なのか全くわからない…
用紙の種類を特定するためには用紙を拡大しないとわからなそうだが、虫眼鏡は手持ちにない…そうだ、所有するスマホPixel 10 PRO XLのカメラは光学5倍ではないか。もしかしたら映るかもと思って、早速写真を取ってみた。結果は↓。

どんなに拡大しても、木綿やワラの繊維は全く見えず。どうやら解像度が足りないようだ。今の実力で見分けることができるのは縦斑点っぽいことくらい。続いて、EPSONのプリンタに付属するスキャナで切手の裏面をスキャンしてみた。今回選んだ切っては、目打ちピッチが10だと思われる切手。目打ちピッチ10の切手はビジュアル日専 小判・菊切手編によると、木綿紙、ワラ紙、中期白紙、後期白紙のいずれかである。最後期白紙が選択肢から外れただけではあるが、選択肢を減らすことができた。スキャンした解像度は600dpi。結果は↓。

スマホのカメラよりも繊維がはっきり見えるようになった。このくらいの画像であれば見る人が見ればわかりそうな気がするのだが、自分の実力ではさっぱりわからず。カタログには初期の用紙は繊維があらく、後期の用紙は繊維が細かくという感じで書かれている。ということは、左下の写真は繊維が毛羽立っており、これが木綿紙??
