株価に影響が大きいアメリカの重要イベント

消費者物価指数(CPI)[毎月]

 消費者物価指数(CPI)は、アメリカの都市部消費者が購入する商品やサービスの価格変動を測定する重要な経済指標です。米国労働統計局(Bureau of Labor Statistics, BLS)が毎月算出し発表しています。

 CPIは、食品、住居、衣類、交通、医療、教育など、一般的な家計が消費する様々な商品やサービスの価格を包括的に調査し、それらの価格変動を指数化したものです。現在の基準年は1982-1984年の平均を100としており、この基準との比較で物価の変動を表しています。

 この指標は、インフレーション率を測定する主要な尺度として広く使用されています。政府や企業は、CPIをもとに賃金や年金、各種手当の調整を行うことがあります。また、連邦準備制度理事会(FRB)は金融政策を決定する際の重要な参考資料としてCPIを注視しています。

 CPIの動向は金融市場に大きな影響を与えることがあり、予想を上回る上昇は金利引き上げ観測を強め、株式市場にはネガティブに作用する傾向があります。これは、高いインフレ率が企業の利益率を圧迫し、消費者の購買力を低下させる可能性があるためです。また、インフレ率の上昇は、連邦準備制度理事会(FRB)による金利引き上げの可能性を高めます。金利の上昇は企業の借入コストを増加させ、株価にマイナスの影響を与えることがあります。逆に、予想を下回る場合は金融緩和期待が高まり、株式市場にはポジティブに働くことがあります。

 特に、消費財セクターや小売セクターの企業は、CPIの上昇による影響を受けやすい傾向があります。これらのセクターは価格上昇を消費者に転嫁しにくい場合があるためです。

 通常、CPIは毎月中旬に前月分のデータが発表され、エコノミストや投資家、政策立案者など多くの関係者に注目されています。このように、CPIはアメリカ経済の状況を把握し、将来の経済動向を予測する上で非常に重要な指標となっています。

FRB議長の議会証言 [2月頃、7月頃]

 FRB(連邦準備制度理事会)議長の議会証言は、通常、年に2回行われます。これは「半期金融政策報告」または「ハンフリー・ホーキンス証言」としても知られています。主なタイミングは以下の通りです。

  1. 2月頃:
    • 上半期の証言が行われます。
    • 通常、2月中旬から下旬にかけて実施されます。
  2. 7月頃:
    • 下半期の証言が行われます。
    • 通常、7月中旬から下旬にかけて実施されます。

 これらの証言は金融市場に大きな影響を与えることがあるため、投資家や市場参加者にとって重要なイベントとなっています。FRB議長の発言は、今後の金融政策の方向性を示唆する可能性があるため、注目度が高くなっています。

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