甲府市のタワマン投資を調べてみた

国内不動産
甲府駅と駅前広場

都市の特徴

 甲府市は山梨県の県庁所在地で、人口は約19万人である。古くは戦国時代に武田信玄が居城を築いた場所でもあり、現在の中心部は県庁と甲府城が甲府駅の南側、県立図書館が甲府駅の北側にある。スーパーは市街地と駅周辺に点在しており、徒歩や車で利用しやすい。商店街は甲府銀座通り商店街などが甲府駅周辺や丸の内・中央エリアに集中している。

 甲府市内の見通しが良いところであれば、南に富士山、西に南アルプス・赤石山脈、北西に八ヶ岳連峰が見え、景色が非常に綺麗な都市である。

 甲府市内の人気の観光地は1位 昇仙峡、2位 武田神社、3位 甲府城である。観光客は日帰り中心で、就労世代もしくはシニア世代が多い。実際に行ってみてわかったことは、中国人はもちろん東南アジア系、欧米系の観光客は少なく、ほぼいない。

産業

 主な産業は宝飾・貴金属、食品・飲料、精密加工・製造業で、甲府市内には大手だとファナックやシチズンの工場がある。

 甲府市の平均世帯約470万円、全国平均は約503万円なのでやや低い。また、人口構成は過疎化が進んでおり、年少人口(15才未満)、生産年齢人口(15~64才)は全国平均よりも低く、高齢者人口(65才以上)は全国平均よりもやや高い。

交通

 高速道路は中央自動車道の甲府南ICもしくは甲府昭和ICが近い。東京方面、特に大月から八王子付近は週末や連休の午前中は下り方向、夕方は上り方向で長距離の渋滞が発生する。甲府から東京は渋滞がなければ約2時間、渋滞次第では+1~2時間程度で移動可能。

 鉄道はJR中央本線を使えば東京方面に移動しやすい。平日休日ともに1時間に1本の割合で特急あずさを利用できるので、新宿まで乗り換えなしに1時間半程度で移動できる。特急指定席利用であれば片道約3,890円。定期券の場合は1ヶ月60,050円なので、通勤手当として全額支給される会社も多いと思われる。

 主要道路は甲州街道、すなわち国道20号で東京方面は日本橋まで続く。ただし、山道が多く、道が狭いため、東京方面の移動で利用するのはやめたほうが良い。

地理・気候

  甲府盆地の中心に位置し、四方を山に囲まれた内陸都市。晴天率は高いが、寒暖差が大きく、夏はかなり熱い。冬は朝晩は冷え込むが、雪は比較的少ないので車を利用しやすい。

物件情報

 甲府市内のタワマンは3棟。全国ブランドのライオンズタワー甲府丸の内と、地場ブランドのセインツ系2棟のようである。比較するとこんな感じ。

項目ライオンズタワー甲府丸の内セインツ.25(SAINTS.25)セインツタワー甲府
所在地甲府市丸の内1丁目16-20甲府市北口3丁目4-33甲府市北口1丁目6-24
竣工年2010年8月2007年1月1999年3月
総戸数104戸114戸82戸
デベロッパー大京(ライオンズ)早野組(SAINTSシリーズ)早野組(SAINTSシリーズ)
甲府駅から徒歩約3分約5分約3分
新築分譲時価格約1,600万〜4,900万円台不明不明
中古価格(目安)約2,400万〜6,300万円約2,500万〜5,800万円約2,000万〜3,700万円
賃貸価格(目安)約15万〜22万円約15.5万〜21万円約10.4万〜15万円
主な間取り2LDK〜4LDK1LDK〜4LDK2LDK〜4LDK
価格帯の印象甲府トップクラスバランス型抑えめ
甲府市内のタワマンの比較

ライオンズタワー甲府丸の内

 甲府駅と甲府城の南側に位置するので、北側の部屋であれば甲府城がよく見えるし、南側の部屋であれば富士山が見える。周辺に高層ビルや高層マンションが立ち並ぶので、北側の部屋で眺望を求めるのであれば、15階以上が良さそうだ。

甲府城・天守台から眺めるライオンズタワー甲府丸の内

セインツ.25(SAINTS.25)

 甲府駅と甲府城の北側に位置するので、南側の部屋であれば甲府城と富士山が見える。付近には高層マンションがほぼなく、全方向眺望が良い。ただし、南側の部屋は眼の前にマンションがあるので、眺望を求めるならば10階以上の部屋が良さそうだ。

甲府城・天守台から眺めるセインツ.25(SAINTS.25)

セインツタワー甲府

 甲府駅と甲府城の北側に位置するので、南側の部屋であれば甲府城と富士山が見える。ライオンズタワー甲府丸の内とセインツ.25(SAINTS.25)と比べたら規模が小さい。

タワマン需要の検討

  • 甲府は中小企業・地場産業・公共部門が多く、富裕層人口の絶対数・割合が東京と比べて低い。
  • 東京のタワマンは資産価値目的・投資用需要が強いが、甲府のタワマンは 生活利便性・眺望・住宅需要中心である。
  • 生活の中心がタワマン周辺にあることから、生活利便性と駅近重視のファミリー層、地元高所得層と商売人・経営者、退職後の高齢富裕層・年金世代、都市部からの転入者からタワマンが支持されていると思われる。
  • 中国人投資家/外国人投資家の観光地としての認知度も低く、投資需要は期待できない。

期待収益

 前提条件を2LDK・約65〜70㎡、平均的な階数・向き、表面利回りとしたとき、AIによる想定表面利回りはこんな感じ。東京のタワマンの場合、想定ネット利回りが2.0~3.0%なので、利回りは良さそうだ。このあたりのAIの計算力はさすがに強い。ちなみに、甲府駅周辺の家賃相場を見るならこんな感じ

項目ライオンズタワー甲府丸の内セインツ.25(SAINTS.25)セインツタワー甲府
想定中古購入価格4,200万円3,500万円2,600万円
想定月額賃料18.5万円17.5万円13.5万円
年間賃料222万円210万円162万円
表面利回り5.3%6.0%6.2%
管理費+修繕積立金(年)▲36万円▲32万円▲34万円
固定資産税等(年)▲15万円▲14万円▲13万円
実質収入(空室前)171万円164万円115万円
実質利回り4.1%4.7%4.4%
想定空室率5%7%10%
空室損失▲11万円▲15万円▲16万円
ネット収入160万円149万円99万円
ネット利回り3.8%4.3%3.8%
甲府市のタワマンの想定利回り

 そして、リスク評価はこんな感じ。全国ブランドのライオンズマンションは相対的にリスクが低そうだ。

観点ライオンズセインツ.25セインツタワー
空室リスク中〜やや高
修繕積立上昇リスク
賃料下落耐性
将来売却しやすさ
甲府市のタワマンのリスク評価

まとめ

 東京のタワマン投資と比べると、想定利回りは良いが、賃料上昇余地は低く、流動性が低いので転売は時間がかかる。タワマンの需要も限定的であるため、供給は増えにくく、希少性は維持される傾向だと思われる。このことから、大失敗はしにくいが、大成功もしにくいことを良しとする人、特に家賃収入を重視する人に甲府市のタワマン投資は向いている。ちなみに、東京は相続税対策、転売目的といった金融商品的な投資の傾向がある。

 

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