ゲーム業界の株への投資で気をつけることのまとめ

ゲーム業界の株への投資で気をつけるポイント

  1. ヒット作の影響
    新作ゲームのヒットは株価に即座に反応し、大きな影響を与えます。特に世界的なヒット作は株価を大きく押し上げる可能性があります
  2. IPの重要性
    強力なIP(知的財産)を持つ企業は持続的な成長が期待できます。人気キャラクターやシリーズを多く保有する企業に注目する必要があります
  3. 業績の季節性
    ゲーム業界は年末商戦などの季節要因が大きく、業績に波があることを理解しておく必要があります
  4. 新ハード・新技術への対応
    新しいゲーム機や技術(VR、クラウドゲーミングなど)への対応が今後の成長に影響します
  5. グローバル展開
    海外市場での成績が重要です。例えば、カプコンは海外売上高比率が約50%に達しています
  6. マルチメディア展開
    ゲームだけでなく、映画やグッズなど多角的なビジネス展開をしている企業に注目します
  7. 業界動向の把握
    家庭用ゲーム機、スマートフォン、PC、アミューズメント施設など、多様化するゲーム市場全体の動向を把握することが重要です
  8. 株価のサイクル
    ゲーム株は新作投入イベントに応じて株価のサイクルがあります。このサイクルを理解し、適切なタイミングで投資することが重要です
  9. 長期的な視点
    一時的なヒットに惑わされず、継続的に人気を維持できるIPや、安定した業績を上げている企業を選ぶことが大切です
  10. 競合他社との比較
    任天堂、ソニー、マイクロソフトなどの大手だけでなく、新興のゲーム会社の動向にも注意を払う必要があります

ゲーム業界の現状と今後の見通し

  ゲーム業界の現状と今後の見通しについて以下のようにまとめることができます:

  1. 市場規模の拡大:
    • グローバル市場は2021年時点で約21兆円、2030年には約95兆円に達すると予測されています。
    • 日本市場はグローバル市場の1割にも満たないため、今後の成長が期待されています。
  2. デジタル販売の普及:
    • 海外ではダウンロード販売が約9割を占めています。
    • 日本でもパッケージ販売からダウンロード販売へのシフトが進んでいます。
  3. スマートフォンゲームの普及:
    • スマートフォンゲームの利用が日常化しており、ユーザーの約7割が毎日プレイしています。
    • 日本国内のゲームソフト市場では、アプリが約79%を占めています。
  4. 新技術の導入:
    • VRゲームへの多額の投資が行われています。
    • eスポーツの成長が期待されています。
  5. グローバル展開の重要性:
    • 海外市場の拡大に伴い、日本企業も海外展開を強化する必要があります。
    • 特に東南アジアでゲーム市場が急拡大しています。
  6. 課題:
    • 少子高齢化による国内市場の縮小への対策が必要です。
    • 海外市場での競争力強化が求められています。

 これらの要因により、ゲーム業界は全体として成長を続けていますが、グローバル化や新技術への対応が今後の成長のカギとなっています。

ゲーム業界の主要企業の一覧

企業名総売上高(概算)ゲーム事業の売上比率(概算)上場市場
任天堂約1.5兆円90%以上東京証券取引所
ニューヨーク証券取引所・米国預託証券(ADR)
ソニー約10兆円(ソニーグループ全体)20-30%
東京証券取引所
ニューヨーク証券取引所・米国預託証券(ADR)
Microsoft約20兆円10-15%NASDAQ
Electronic Arts (EA)約7000億円100%NASDAQ
Activision Blizzard約9000億円100%NASDAQ
Ubisoft約3000億円100%ユーロネクスト・パリ
Take-Two Interactive約4000億円100%NASDAQ
Square Enix
(スクエアエニックス)
約3000億円70-80%東京証券取引所
ニューヨーク証券取引所・米国預託証券(ADR)
Capcom
(カプコン)
約1000億円80-90%東京証券取引所
ニューヨーク証券取引所・米国預託証券(ADR)
Bandai Namco
(バンダイナムコ)
約7000億円30-40%東京証券取引所
ニューヨーク証券取引所・米国預託証券(ADR)
ゲーム業界の主要企業の一覧

ゲーム業界の国内企業の一覧

企業名総売上高(概算)ゲーム事業の売上比率上場市場
任天堂約1.7兆円約90%以上東証プライム
ソニーグループ約10兆円約20-30%(ゲーム&ネットワークサービス部門)東証プライム
バンダイナムコホールディングス約7000億円約30%(ネットワークコンテンツ)、約40%(家庭用ゲーム)東証プライム
スクウェア・エニックス・ホールディングス約3000億円約70-80%東証プライム
カプコン約1000億円約80%東証プライム
セガサミーホールディングス約3000億円約50%東証プライム
コナミグループ約2500億円約50-60%東証プライム
コーエーテクモホールディングス約500億円約70%東証プライム
ネクソン約2500億円約100%東証プライム
ガンホー・オンライン・エンターテイメント約1000億円約90%以上東証プライム
ミクシィ約1000億円約90%以上東証プライム
グリー約1000億円約70-80%東証プライム
コロプラ約1000億円約80-90%東証プライム
DeNA約1200億円約70-80%東証プライム
ゲーム業界の国内企業の一覧

ゲーム業界の国内企業の動向

 世界のモバイルゲーム市場は、2022年から2030年までの期間において、年平均成長率(CAGR)14.1%で成長すると予測されています。2021年の世界のモバイルゲーム市場規模は730億米ドルでした。2030年には市場規模が2180億米ドルに達すると予想されています。

 eスポーツ市場は急速に成長しており、非常に高い成長率が期待されています。具体的には、世界のeスポーツ市場は年平均成長率(CAGR)21.5%で拡大すると予測されています。この成長率に基づくと、eスポーツの市場規模は以下のように推移すると見込まれています:

  • 2022年: 14.5億米ドル
  • 2023年: 17.2億米ドル
  • 2030年: 67.5億米ドル

 VRゲーム市場は、世界市場全体で年平均成長率(CAGR)32.75%で成長すると予測されています。日本のVRゲーム市場は、年平均成長率10.9%で成長し、2032年には42億米ドルに達すると予測されています。

企業名ダウンロード販売スマートフォンゲームVReスポーツグローバル展開
ソニーグループダウンロード販売が増加傾向スマホゲーム事業にも参入PS VRでVRゲームを展開eスポーツイベントを開催海外市場への積極的な展開
任天堂ダウンロード販売が増加傾向一部スマホゲームを展開Labo VRなどでVRに参入eスポーツ大会を開催世界各国での販売と展開
バンダイナムコホールディングスダウンロード販売が増加傾向多数のスマホゲームを展開VRアーケードゲームを展開eスポーツに積極的海外スタジオを設立し展開
スクウェア・エニックス・ホールディングスダウンロード販売が増加傾向多数のスマホゲームを展開VRゲームを開発eスポーツイベントを開催海外市場への積極的な展開
カプコンダウンロード販売が増加傾向一部スマホゲームを展開VRゲームを開発eスポーツ大会を開催海外市場での強力な展開
セガサミーホールディングスダウンロード販売が増加傾向多数のスマホゲームを展開VRアーケードゲームを展開eスポーツに積極的海外市場への積極的な展開
コナミグループダウンロード販売が増加傾向多数のスマホゲームを展開VRゲームを開発eスポーツ大会を開催海外市場への積極的な展開
DeNAダウンロード販売が主流スマホゲームが主力VRゲームは未展開eスポーツに参入海外市場への展開
ガンホー・オンライン・エンターテイメントダウンロード販売が主流スマホゲームが主力VRゲームは未展開eスポーツに参入海外市場への展開
ミクシィダウンロード販売が主流スマホゲームが主力VRゲームは未展開eスポーツに参入海外市場への展開
グリーダウンロード販売が主流スマホゲームが主力VRゲームに参入eスポーツに参入海外市場への展開
コロプラダウンロード販売が主流スマホゲームが主力VRゲームを開発eスポーツに参入海外市場への展開
コーエーテクモホールディングスダウンロード販売が増加傾向一部スマホゲームを展開VRゲームを開発eスポーツに参入海外市場への積極的な展開
ネクソンダウンロード販売が主流スマホゲームが主力VRゲームは未展開eスポーツに参入海外市場への積極的な展開
国内企業の動向

各社のプラットフォーム別の動向

企業名スマホゲームNintendo SwitchPlayStationXbox売上に対する割合
ソニーグループ一部提供提供なし主力プラットフォーム提供なしPlayStation関連売上が全体の約20-30%
任天堂一部提供主力プラットフォーム提供なし提供なしNintendo Switch関連売上が全体の約90%以上
バンダイナムコホールディングス多数提供多数提供多数提供一部提供スマホゲーム約30%
SwitchとPS関連約40%
スクウェア・エニックス・ホールディングス多数提供多数提供多数提供一部提供スマホゲーム約30%
SwitchとPS関連約50%
カプコン一部提供多数提供多数提供一部提供スマホゲーム約10%、SwitchとPS関連約70%
セガサミーホールディングス多数提供多数提供多数提供一部提供スマホゲーム約20%、SwitchとPS関連約60%
コナミグループ多数提供多数提供多数提供一部提供スマホゲーム約30%、SwitchとPS関連約50%
DeNA主力プラットフォーム提供なし提供なし提供なしスマホゲームが全体の約70-80%
ガンホー・オンライン・エンターテイメント主力プラットフォーム提供なし提供なし提供なしスマホゲームが全体の約90%以上
ミクシィ主力プラットフォーム提供なし提供なし提供なしスマホゲームが全体の約90%以上
グリー主力プラットフォーム提供なし提供なし提供なしスマホゲームが全体の約70-80%
コロプラ主力プラットフォーム提供なし提供なし提供なしスマホゲームが全体の約80-90%
コーエーテクモホールディングス一部提供多数提供多数提供一部提供スマホゲーム約20%
SwitchとPS関連約60%
ネクソン主力プラットフォーム提供なし提供なし提供なしスマホゲームが全体の約70-80%
各社のプラットフォーム別の動向

各社の主力タイトルと売上比率

企業名主力タイトル主力タイトルの売上比率
任天堂『あつまれ どうぶつの森』約20%
ソニーグループ『The Last of Us Part II』約5%
バンダイナムコホールディングス『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』約10%
スクウェア・エニックス・ホールディングス『ファイナルファンタジー XIV』約30%
カプコン『モンスターハンター: ワールド』約40%
セガサミーホールディングス『龍が如く』シリーズ約15%
コナミグループ『ウイニングイレブン』シリーズ約20%
コーエーテクモホールディングス『信長の野望』シリーズ約20%
ネクソン『メイプルストーリー』約30%
ガンホー・オンライン・エンターテイメント『パズル&ドラゴンズ』約70%
ミクシィ『モンスターストライク』約80%
グリー『釣り★スタ』約30%
コロプラ『白猫プロジェクト』約50%
DeNA『逆転オセロニア』約20%
各社の主力タイトルと売上比率
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